学生時代に旅行や留学などで海外へ行く機会があるという方も少なくないと思いますが、海外ではクレジットカードは必須です。ここでは、適したカードの選び方や最適なカード、知っておいて欲しい基礎知識を紹介します。
[目次]
海外渡航の際の持ち物としてクレジットカードは絶対です。ホテルでチェックインする際はもちろん、レンタカーを借りる時、その他様々な局面でカードの提示を求められます。見ず知らずの旅行者を無条件に信用してくれることはありません。クレジットカードを信用して宿泊を許可したり、後払いでサービスを提供してくれるのです。だからクレジットカードが必要になるのです。
また、常識中の常識ですが、海外で多額の現金を持ち歩くのは大変危険です。多額の現金を持ち歩いていると、どこでスリや引ったくりの被害にあうか分かりません。現金は必要最小限にして、支払いはクレジットカードでするのが基本中の基本です。
海外渡航の際は、最低二枚のクレジットカードを持っていくべきです。限度額オーバー、カードの破損、紛失、盗難など予期せぬ事態が生じた場合の予備という意味です。実際はメインの一枚しか利用せずに帰国することが大半だと思いますが、それでも予備としてもう一枚は用意しておくべきでしょう。一週間以内の短期旅行だとしても油断は禁物です。
海外旅行や海外留学などで使うクレジットカードを作る際の大事なポイントを三つ解説します。
無料あるいは条件付きのクレジットカードでOK。特別な理由がある場合を除き、年会費の掛かるカードを敢えて作る必要はありません。
海外旅行や留学目的で海外渡航する場合、クレジットカードは複数持っていくのが基本になりますが、その場合、国際ブランドは同じものにするのではなく、異なるものにすることをおすすめします。国際ブランド毎に使えるお店が異なるためです。
VISAとJCB(あるいはMastercard)をそれぞれ1枚ずつが理想です。あまり好ましくはありませんが、1枚しか持っていかないという場合は、圧倒的に加盟店数が多いVISAが基本です。
カード毎に様々な特典が用意されていますが、海外旅行や留学などを目的として作る場合は、関連特典が付いているものを選んだ方がお得です。特に旅費が節約できる海外旅行保険は定番中の定番です。
カード選びの際には、海外旅行関連の特典やサービスが付いたものを選んだ方がお得だということは先に述べたとおりですが、具体的にどのようなものがあるかを紹介します。
海外旅行保険は、クレジットカードの海外旅行関連特典の中で最もポピュラーな特典です。旅費の節約になることや、自動的に保険が掛かるという手軽さなどが学生受けしているのだと思います。なお、補償内容の貧弱なカードも一部ありますのでカード選びの際は注意が必要です(後ほど詳しく解説します)。
海外ショッピングご利用分の一部をキャッシュバックしてくれるサービスで、学生専用ライフカードに搭載されているライフカードのオリジナル特典。旅費の一部が節約できるということで多く学生に人気です。
渡航先の現地ATMから現地通貨を借りられるサービスで、グレードを問わずほとんどのクレジットカードに付いています。キャッシングというとあまりイメージが良くないかもしれませんが、繰り上げ返済などを利用すれば、空港やホテル等で高い手数料で両替するより安く両替できるケースもありますので侮れません。
JALやANAといった航空会社が運営しているポイントプログラム。航空機への搭乗やカードショッピングでもらえるマイレージを貯めると特典航空券という無料の航空券に交換できます。飛行機に乗る機会が多いか、カード利用額が相当多くないとなかなか特典航空券には到達しませんのでご注意を。
クレジットカードの海外旅行者向け特典をいくつか紹介しましたが、何と言っても最もポピュラーなのが海外旅行保険です。旅費の節約になりますので、最低1枚(できれば2枚)は保険付きのカードを用意しておきたいところですが、カード作成に先立って知っておいて欲しい点をまとめましたのでご参考下さい。※知らないと失敗することも・・
クレジットカード付帯の海外旅行保険はごくごく一部の例外を除き、その補償日数は1旅行につき90日までが一般的です。超高額年会費のクレジットカードであろうが、年会費無料のクレジットカードであろうがそれ以上のものはありません。当サイトに収録しているカードの海外旅行保険の補償日数は全て90日となっています。
クレジットカードについている海外旅行保険は、繰り返し何度でも使えます。メリットの一つと言えるでしょう。極端な話、90日間の海外旅行や海外留学に年に4回行ったとしても保険料は掛かりませんし、保険もしっかり掛かります。
海外旅行保険付きのクレジットカードを複数持っていた場合、それぞれの補償額が合算されます。つまり、何枚も持っていれば、それだけ手厚い補償が受けられることになります。だからと言って保険付きのカードを3枚も4枚も持つのは現実的ではありませんので、最低1枚、多くても2枚程度が一般的と言えるでしょう。なお、死亡・後遺障害という補償項目に限っては、複数カード間の補償額合算がありませんので注意して下さい。
保険は各人の考え方に大きく影響されるものです。高額の保険を掛けても不安で仕方がないという人がいる一方、最低限の補償があれば十分だと考える人もいます。
自分は前者だと判断される場合は、カード付帯の海外旅行保険では不足すると思う部分について市販の有料保険(いわゆるバラ掛け保険)に加入することをお勧めします。なお、バラ掛け保険を利用するにしても、保険付きのクレジットカードを一枚でも持っていれば保険料をいくらか抑えることができますので、十分な節約になります。
クレジットカードの海外旅行保険に付いている死亡補償は、偶然の事故で生じた『傷害(ケガ)』が原因で死亡した場合に補償されるもので、病気が原因の場合は補償されません。どうしても、疾病死亡補償を付けたい場合は、先にも紹介したバラ掛け保険に加入することで対処することができます。
クレジットカードの海外旅行保険は保険の適用条件の違いで自動付帯と利用付帯の2つに分けられますが、カード選びの際には大事なポイントになります。
利用付帯の場合は、旅費の一部(ツアー代金や航空券代、空港までの電車賃など)をカード払いした場合に限って、海外旅行保険が適用されるのに対し、自動付帯の方は、保険付きのクレジットカードをただ持っているだけで海外旅行の出発と同時に自動的に保険が掛かる仕組みになっています。自動付帯の方が使い勝手が良いということは言うまでもありません。
海外旅行においては、死亡・後遺障害補償よりも治療費用補償の方が利用頻度が高く、かつ、場合によっては、高額の医療費を請求される可能性もありますので、どの補償を重視するかで考えた場合は、治療費用補償を重視することをおすすめします。
バラ掛け保険などで補償項目毎の保険料を見てみると分かりますが、治療費用補償の保険料は高額に設定されていることが多く、利用頻度の高い(保険事故が発生しやすい)補償項目であることをうかがい知ることができます。
海外旅行保険が付いていればいいというものではありません。大事なのはその中身です。次の表をご覧下さい。二枚のクレジットカードの海外旅行保険を比較してみました。
カード名 | 学生専用ライフカード | ルミネカード |
年会費 | 無料 | 税込1,048円 |
付帯条件 | 自動付帯 | 自動付帯 |
死亡/後遺障害 | 最大2,000万円 | 最大500万円 |
治療費用 | 最大200万円 | 最大50万円 |
救援者費用 | 最大200万円 | 0 |
賠償責任 | 最大2,000万円 | 0 |
携行品損害 | 最大20万円 | 0 |
どちらの海外旅行保険が充実しているかは一目瞭然。海外旅行保険が付いているというだけで、中身を見ずにカードを作ると失敗することがあります。
クレジットカードによっては、海外旅行保険の最大補償額ばかりを全面に出してPRし、詳細については、目立たないところに記述していたりするケースもありますので、海外旅行保険目的でクレジットカードを作る際は注意する必要があります。
ここまで述べてきたことを踏まえつつ、海外旅行保険付きのクレジットカードを選ぶ上でのポイントをまとめます。補償額が高額で、かつ利用条件が自動付帯であること。補償額に関しては、死亡・後遺障害よりも治療費用を重視すること。また、年会費は永久無料か条件付きで無料であることも大事なポイントになります。
学生の海外旅行や留学に外せないおすすめの二枚を紹介します。
一枚目は、学生の海外旅行・留学の必携カードとも言える学生専用ライフカード(年会費無料)。高額補償の海外旅行保険(自動付帯)に加えて、海外利用分3%キャッシュバック(年間最大10万円)など、旅費の節約に大きく貢献してくれる貴重な一枚。旅行や留学前に絶対に作っておきたいカードです。
二枚目はエポスカード(年会費無料)。海外旅行保険の中で、特に重視すべき補償項目である『治療費用』の補償額の高さが魅力(最大270万円)。充実の現地サポートサービスも見逃せません。その他学生生活で使える各種割引特典がてんこ盛り!
海外旅行や留学をする学生におすすめのクレジットカードをピックアップしました。
当サイトは、大学生や専門学校生などの学生を対象としているため、当ページでは、学生でも作れるクレジットカードに付いている海外関連サービスを主に紹介しましたが、ゴールドカードやプラチナカードなどの上級ステータスカードに付いている特典を以下紹介します。興味のある方は、社会人になってからの参考にご覧頂ければと思います。
学生旅行では不要かもしれませんが、結婚して家族を持つようになると、一緒に行く家族分の海外旅行保険も用意しなければならなくなります。そんな時にあると助かるのが海外旅行保険の家族特約です。ゴールドカード以上の一部カードに見られる特典です。
対象はカードにより異なりますが、会員の配偶者やお子さん、その他同居親族などが含まれるケースが多く見られます。
学生でも作れるような一般カードに付帯している海外旅行保険には、死亡・後遺障害、治療費用、救援者費用、携行品損害、賠償責任といった補償項目がありますが、上級ステータスカードになってくると、寄託手荷物の遅延や搭乗予定の航空便の遅延や欠航、到着便の遅れによる予定していた乗継便への搭乗不能に対する補償などより多くのリスクに備えた保険が付く場合があります。
海外渡航の際にスーツケースなどの手荷物を無料配送(空港⇔自宅)してくれるサービスで、あると大変重宝します。 基本的にゴールドカード以上の上級ステータスカードに見られるサービスです。
上級ステータスカードの定番サービス。飛行機搭乗前の待ち時間を専用ラウンジで過ごせます。ラウンジにより異なりますが、飲み物や軽食、新聞・雑誌、Wi-Fiなどが無料で提供されるケースが多いです。
最終更新日:2018年8月13日