国内旅行やクラブ活動の合宿の際などに高速道路を利用するという学生も少なくないと思いますが、その際に利用すると便利でお得なのがETC制度。
ただ、利用するには、ETC車載器の購入や取り付け、ETCカードの作成など多少の手間と費用が掛かるため、ETC導入に躊躇される方も少なくないことが予想されます。そこで、ここではETC導入や利用の利点(メリット)について解説したいと思います。ETC導入を検討中の方の参考になればと思います。
もっとも、学生で自分の自動車を持っているという方はそう多くはないと思いますが、両親の自動車やレンタカーを借りて高速道路を利用する機会があるという方の参考にもなりますので、是非ご覧頂ければと思います。
ETC導入にはETC車載器の購入やセットアップ、自動車への取り付けなど初期費用が掛かるというデメリットがある一方で、割引やETCマイレージサービス(要登録)など現金精算にはない各種優遇サービスが利用できるというメリットがあります。
しかも、割引率やETCマイレージサービスの還元率は、ETC導入に掛かる初期投資を比較的容易に回収できるくらい充実したものになっています。
例えば、平日朝夕割引の還元率は30%~50%、土日祝日の地方部に適用される休日割引や毎日0時~4時に適用される深夜割引などは30%割引と大変充実しています。
ただ、残念ではありますが、ETC利用率が高まる(2017年12月時点で89.3%)一方、割引制度は改悪される方向にありますので、ETC導入を検討中の方はその辺も含めて検討されることをおすすめします。
これまでは、割引率を高めることで、ETCの普及を促進してきましたが、普及率が大幅に高まったため、割引率を従来ほど高く設定する必要がなくなったということです。もっとも、従来より割引率等が下がったからと言って、現金払いよりもETCを利用した方が断然お得だということは言うまでもありません。
ETCを利用する上で欠かせないものの一つにカード会社が発行するETCカードがあります。自動車に設置したETC車載器に挿入して利用するものですが、これを利用して高速道路など有料道路の通行料の支払いをすると、利用額に対してカード会社からポイントがもらえます(ポイントが付かないカードも一部あります)。どの程度のポイントがもらえるかは、各カードによりますが、とにかくポイントがもらえます。現金払いでにはないETCならではのメリットの一つです。
なお、ETCカードについての詳しい説明は、学生でも作れるETCカードでご確認頂けます。ご参考まで。
高速道路を利用するのにETCでの支払いしか経験したことのない方には実感として分かりにくいかもしれませんが、現金精算をするのとETCを利用するのとでは、『楽さ』という点において天と地ほどの差があります。
圧倒的にETCの方が楽だということは言うまでもありません。ゲート通過の際に減速する必要はありますが、停車させる必要はありませんし、現金を用意する必要もありません。窓を開ける必要もないし、現金・お釣り・レシートの授受も必要ありません。
現金精算の場合、窓の開け閉めが必要になるため、暑い夏の場合、せっかく冷やした車内の冷気を外に逃がしてしまうこともありますし、雨風が強い日には雨水が車内に侵入して不快な思いをすることもあるでしょうが、ETCならそのようなことは一切ありません。
また、後続車両に気を遣って現金精算を手早く済まそうと慌てる必要もなければ、料金がいくらだの、細かい現金はあるかといった余計なことを考える必要がないため、運転に集中できるというメリットがあります。
ETC搭載車両は、スマートIC(スマートインターチェンジ)を利用することができます。これは、通常の料金所とは違って、高速道路の本線やサービスエリア、パーキングエリアなどから利用できるよう設置された簡易の料金所で、通常の料金所の間に設置されているため、高速道路への乗り降りの際に大変重宝します。
高速道路へ乗る際も降りる際も、より最適な料金所を選択することができるため、ガソリン代の節約はもちろん、時間の節約にもなります。
ETCを利用すると料金所付近での渋滞に巻き込まれる可能性が低くなるほか、現金精算の際のストップアンドゴーが不要になるため、燃費向上が期待できます。また、繰り返しになりますが、スマートICが利用できるのも燃費向上にプラスです。
燃費が良くなるということは燃料消費が少なく、排ガスも少なくなるため、環境に優しいと言えます。もっとも、ETC車載器の製造には何等かの天然資源が利用されていますので、環境にとってのマイナス面もないわけではありません。プラスマイナス両方あると言った方が正確かもしれません。
これまで見てきたとおり、ETC導入には多くの利点がありますが、初期費用が掛かりますし、割引制度も縮小傾向にあるため、特に利用頻度の低い方は、よく検討した上で導入を決断されることをおすすめします。
なお、ETC導入を決意した場合は、ETC車載器の購入や取り付けから行うのではなく、ETCカードの作成から行うようにすることをおすすめします。でないと、審査落ちでETCカードが作れなかった場合、ETC導入に掛かった費用が無駄になってしまうことも考えられるからです。
最終更新日:2018年10月24日